ごきげんな理由

でっかい独り言です

あの日を思い出せ 〜UNISON SQUARE GARDEN PROGRAM15th 回顧録〜

静かな熱気に包まれた2万5千の観客

その静寂を終わらせるボーカル斎藤のアカペラ

最初の曲、「お人好しカメレオン」である

そして長い長い一夜が幕を開けた

 

 

ロッキンとかでありそうなライブレポート風に始めてみました。

今回はUNISON SQUARE GARDENの15周年記念ライブ、PROGRAM15thから約一年ということで当時を振り返る回顧録なるものを作成していこうと思います。

まあ正直に言えば高まって購入した円盤を見てモリモリお気持ちが湧いてきた、という感じです。

前回配信ライブの記事で書いたあれです。経済を回した結果産まれた産物ということですね。

 

今回のセトリ

1.お人好しカメレオン
2.シャンデリア・ワルツ
3.君の瞳に恋してない
4.流星のスコール
5.instant EGOIST
6.リニアブルーを聴きながら
7.Invisible Sensation
8.8月、昼中の流れ星と飛行機雲
9.オトノバ中間試験
10.カウンターアイデンティティ
11.Catch up, latency
12.プログラムcontinued (15th style)
13.黄昏インザスパ
14.春が来てぼくら
15.水と雨について
16.harmonized finale
17.cody beats
18.10% roll, 10% romance
19.天国と地獄
20.fake town baby
21.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
22.シュガーソングとビターステップ
23.さわれない歌
24.桜のあと(all quartets lead to the?)
25.オリオンをなぞる
26.センチメンタルピリオド

 

2019年7月27日、台風が去った大阪舞洲にて、僕は大きく設定されたブロックのその範囲外でかき氷屋の隣で踊り狂ってました(会場着いたらすでに満員でぎり枠内に入れたけど狭すぎて外に出た)。

こういう自由なことができるのも野外のいいところですね。ライブは音に乗せて自分の体全体で楽しむ派なのでひたすら腕振り続けるだけとかは性に合わないんです。

足場は最悪で靴は一晩で真っ茶色になりましたがそれもまた思い出です。

f:id:soysauce_daizoo:20200805154217j:plain

最初はこの位置(結局移動した)



それではあの夜を振り返っていこう

 

 

冒頭にも書きましたが、「お人好しカメレオン」の冒頭アカペラでライブはスタート。どうやら初披露だったらしく小さく悲鳴が聞こえました。

何やってくれるか全く考えずに臨んだので僕にとっては拍子抜けもいいところでした。

でもね、歌ってスルメなんですよ。聴けば聴くほど味が出る。

この曲とさわれない歌はライブ終わってからしばらくの間無限リピートしてました。

知ってる人も知らない人もとりあえず聴いてください。

 僕が好きなのはラスサビ前の数フレーズです。(下は視聴なのでそこまで聴けません)

お人好しカメレオン

お人好しカメレオン

  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com

 

 どこか荘厳な感じで始まりました。だからより一層、

「ようこそ!」(斎藤)→「シャンデリア・ワルツ」のイントロの流れでライブ始まったな、という気持ちになりました。

ハートのボリューム急上昇したよね。

 

歌詞についてぶちまけたい曲は多いけどきりがないので割愛。

 

「君の瞳に恋してない」はサビのコーラスが好きすぎる。普通に音源を聴いていても聴き取れますが、ライブだと荒々しく被せてきているためより一層マイクに乗ってみんなの声を体に届けてくれる。

あとこの曲は体で表現しろ!と呼びかけてくるのよね、主にドラム。ユニゾンの楽曲は多動ソングが多い。

 

「今日は...長いよ!」

ここでにやっとするボーカル オタク扇動罪で逮捕していい?

 

「instant EGOIST」

ドラムの入りが神すぎたね。巧妙にどの曲かわからないよう叩いてる感触でした。歌い出しで曲がわかるという嬉し悔しい。

この曲も多動ソングですね。メロディが誘ってんだよな。

ラスサビ前のセッションは楽しそうでこっちまで楽しくなってくる。音を奏でるという楽しみに全身を委ねている彼らを見て俺も笑いが止まらん。

この曲に限らず田淵智也のコード進行が大好物です。正直コードなんて一ミリも理解してないけど、田淵の作り出す楽曲のいわゆるコードと呼ばれるものが自分と波長があうのはわかる。これはもう本能に呼びかけられてるわ。

セッションのところで急に転調してまたすぐに戻るのは、進行を変えたのではなく寄り道をしたという感覚なのかな〜と思ったり。あれかな、「桜のあと」のMVで田淵がふらふら歩いてるのと同じに見えた。

f:id:soysauce_daizoo:20200724224541p:plain



 

「リニアブルー」といえばここでもMVの荒ぶる田淵ですね。舞洲でも元気でした。

これはライブ演出だと思いますが、2番へと繋ぐベースで田淵がめちゃくちゃしてやったり感出してたのやばすぎた。お前が楽しそうだからこっちももっと楽しいんだよ!

 

高らかに空気空気...

これはダンスの曲だぞ〜 「Invisible Sensation」、社交ダンスアニメのタイアップということでそういう局長に仕上がっています。

ニゾンはタイアップは作品の雰囲気にできるだけ合わせて曲を作るのでとてもアニメとの親和性が高いです。血界戦線の話題性も記憶に新しいのでは?(5年前)

とはいえそこはさすがというべきか、2番に入った途端タイアップなんか知るかよと言わんばかりに好き放題進行を変えるのマジで好き。意地の悪い笑みが見えるようです。

作り手が面白い!と思ったものを面白い!と感じられる幸せを噛み締めてる。

 

ニゾンには珍しい恋愛ソング、「8月、昼中の流れ星と飛行機雲」

こういうコンセプトが明確、推察しやすい曲は考察が捗るのでまた機会を見つけてつらつら書きたいです。他にもたくさんあるし

と、ゆっくりした曲で少し体と気持ちを落ち着けたところで...

セッションからのオトノバア”ーーーーー   絶叫

もう余裕で合格ですよ。彼らからの出題にこちらも試されてましたが笑

仮にユニゾン自体が客観的に自らを試しているのならその点数は、判断はどうだったのか気になるところではあります。

「蒙昧termination」と言葉の応酬をしている歌詞もあるし両方聴いて笑ってください。

 

そしてこれ、勝手に最後だと思ってたからびっくりした曲

「プログラム continued(15th style)」

まあ前半最後と捉えればあながち間違いでもないですね。

15年後の現在地、これまでの軌跡をもとに振り返り、そして先へ進む曲。

フルカラー、センチメンタル、、、いろんな曲が走馬灯のように出てきます。

最後の演奏は長めに、ゆっくりとドラムの前に集まる3人。ニヤッと笑いクライマックスのジャーン!!! 最高か

僕は中学の頃ユニゾンと出会いましたがその後しばらくの空白期間があったので、前回の「プログラム continued」よりも思い入れが深い。一言で言うとエモい。

ところで10周年ツアーのファイナル、NHKホールでのライブは「Dr.Izzy」に音源が収録されましたが、このライブの音源化はないのでしょうか、、、

ちなみにNHKホールは先日の配信ライブの舞台でもある(終演後引きの映像でホール全体が映し出されてひっくり返った)。

 

黄昏→春が来て

「春が来てぼくら」は一呼吸置くときによく使われる印象。バンドの音だけじゃなく優しい曲調に合わせていろんな音が混ざり合っているから全体的にすごく調和がとれている印象。

斎藤さんの優しい歌声が響く名曲や...

3月のライオンも素晴らしい作品なのでアニメ、原作共々興味を持たれたら一度触れてみてほしいです。あったかい作品なんですよ。

 

ここで中間のMC

各々のイキリエピソードを掘り返していくスタイルで、特にパカオの、当時お世話になっていたライブハウスのドラムを壊したにも関わらず、ちっとも悪びれずにこんなんで壊れるのはどうかと思いますけどね?と尖りまくっていたエピソードでめちゃくちゃ笑いました。

今でも若々しいけど当時は尖っていたんだな〜と実感。バンドの変遷はMVを見るとわかりやすいですね。パフォーマンス、声の出し方、服装、など色々変化してて面白い。

これまでの恥ずかしいエピソードを懐かしながら語りつつ、当時を思い返して...とインディーズ時代に歌っていた楽曲「水と雨について」を披露

 

弱冠20の若者たちが作った曲とは思えないほど 洗練された一曲。あまりあるエネルギーを暴れさせないように凝縮して閉じ込めている。演奏や歌唱が15年の月日を経たと言うのもあるけど曲自体が良いな。

当時の音源は自分たちの全部をそのままぶつけたという感じだけど、今回は大人の一曲に仕上がっていた。

そして「harmonaized finale」。これはタイアップなんだけどこれまでの流れやこのライブのコンセプトからまあここまでの道筋を思い返す曲に聴こえますね。

harmonaized finale 星座になる 沢山の願いを乗せて

誰かを愛したいとか 君と笑ってたいとか 光に包まれる街で

理由のない涙もあるけど 想い続けていればきっと 会えるから

大切な言葉 今 ヘタクソでも言わなくちゃ

誰かと誰かを繋ぐ星空の下

ありがとう ありがとう ここからまた始まってく

君と追いかけるよ、その未来まで。

 

さて、ここからは後半戦「cody beats」でいっくよー!

イントロのギターでスイッチを切り替えました。正確には最初のフレーズの後のギターですね。

完全に熱を取り戻した体で一気に突き進む。

テンパーロマンス!ダンスの時間もう一回!

ライブ会場を一気にダンスホールに変える曲。その場にいた全ての人にスポットライトが当たっていました。

とにかくノリがいい曲ですね。サビ前の盛り上げも素晴らしい。

そして最後にパカオがスティックでキメてそのままドラムソロ!

シュガソンか?と思わせるドラムで少し溜めてそのままドラムを続けるの最高すぎた。そこからセッションも始まりゆっくりと高まりつつ次を待つ。

俺を見ろ!とポーズを取ったドラム、マジでここのパカオはなんか降りてた。

この荒ぶったソロの後で...

 

「天国と地獄」

イントロちょい長めで気持ちの準備させてくれるの優しい。

曲が分かり無事この日1番の絶叫をかます

多動、多動よ

退屈に殺される前に今夜も駄々騒ぎ。正気でいられる奴なんかいないだろ?

 

彼らに休ませる気は無い。

暴発しそうな体を必死で抑えつつサビで全てを解放する。

fake town baby

何も難しいことを考える必要はない。またとないcallor dropに乗るだけ

後日やっちまったと振り返るくらい今この時を楽しめばいい。

 

東の空?僕は西から来ました。

やってくんねーかな〜って同行者と話してたのでマジで嬉しかった。しかもテンションMAXの時に持って来てくれた。

すでに靴はドロドロだったけどふくらはぎの方まで侵食してきたのはこの時かも。アンクルパンツをさらにまくってこれ。周囲を気にしなくていい場所取りだったので、滑ってこけないようにだけ気をつけて遠慮なく跳ねまくってました。場外万歳。

 

多分最後のMC

 このライブは昨年の7月に行われたので当然なんら関係はありませんが、何か昨今の情勢と被るようなMCでそう意味でもちょっと刺さりました。

斎藤さんに続きパカオも喋る。ツイッターではスプラトゥーンのことしか呟いていないのでまともなこと話せるのか?(失礼)と思いましたが、一番長く喋ってたかも。当日のバズったツイートを嬉しそうに話し、ドラムソロについてもっと嬉しそうに語りかける。ドラムソロバケモンだったよな!

そして田淵、感極まって照れ臭そうに少しうろうろした後でポツリ。

UNISON SQUARE GARDENっちゅうのはすげーバンドだな!」

「今日はよく来た!またやるぞ!」

「以上!」

MCに正解なんてないと思うけど、自分の感情を短い言葉に込めた田淵のMCはすんなり入ってきた。

あまり喋らない寡黙な男は音楽で語る。かっけえよ。

 

いよいよ最後のパート

よく、「歌詞なんだよなあ。」と思うことがありますが、歌詞だけでそう思っているわけではないです。多くはメロディに乗った歌詞のことを指しています。

ストレートな歌詞にそれをそのまま乗せられるメロディがしっくりくるのよね。

僕がこのライブの終了後にこの「さわれない歌」と「お人好しカメレオン」をしばらく無限リピートしていたのも両者のそういう面が自分にしっかりはまったってのもあるんだろうなぁ。

なんかこの二曲は対になるというか、アンサーソングではないけれどどこか似たメッセージを感じるな〜とふと思った。

 

All quartets lead, lead to...? say la-la-la...

All quartets lead, lead to...? say la-la-la...

僕はみんなで楽しもう!を全力で感じられるこの曲が大好きです。

コーラスの部分がそれなりにあるし、歌詞に語りかけてるようなパートもあるのでその傾向を感じる。それにMVを見たらもう気分はライブですよ。

youtu.be

みんな楽しそうだよな。

 

オリオンをなぞる

夕方から始まったライブもこの頃には完全に陽が落ちてあたりは真っ暗。

もうライブは終わりだけど次も見たことのない景色を見に行こう。

そう語りかけられているような時間だった。

ライブの定番中の定番曲ですが、それだけ回数を重ねてきていることは何度聴いても色褪せないということの裏付けであり、今日もまた同じ時間を過ごせてよかった。またよろしく。と言われている気がして嬉しくなります。

これもコーラスがいいのよね。

そうそう、オリオンといえば「Thank you. ROCK BANDS!」LiSAカバーのサビ前ベースが大好物です。あれは本家よりもロックで笑っちゃった。

あのアルバムは各アーティストのアレンジが最高の化学反応を起こしていて、曲の可能性というものを無限に感じることができる。

 

 そう、オリオンがラストだと思って帰り支度をしてゲートを通り帰路につこうとしていると聞こえる斎藤の声。センチメンタルピリオド

もう完全に余韻に浸っていたので戻って聞くことはしなかったのが少し残念だけど、余韻とともに聴くセンチメンタルピリオドもまた最高でした。

個人的には15年の振り返りとも言える「プログラムcontinued (15th style)」を中盤に持ってきて、最後に原点の「センチメンタルピリオド」を持ってくる構成に遊び心を感じて嬉しくなっちゃいます。まだまだこれからだよ?と言ってくれてるみたいで。

f:id:soysauce_daizoo:20200805154216j:plain

帰りに撮った写真このあとにセンチメンタルピリオド

 

以上、振り返りレポートでした。

当時の空気感とか感情とか色々思い出して感慨深いので、こうした振り返りをたまにするのもいいかもしれません。そしてそもそものきっかけである配信ライブですが、これが本当に最高で(前の記事に書きました)、それに触発されて円盤を買い視聴に至ったという経緯のため何が起点になるかわからないものだな、と思いました。

ちなみに書き始めた頃はバンドの結成日かライブのちょうど一年後に投稿するつもりでほとんど書けていましたが、発動してしまい結局2週間近く経った後というよくわからないタイミングになりました。自分で設定した期日は守れない男です。

 

また、というか今月に2度目の配信ライブがあるのでもう一本は記事が書けそうです。

いつになるのかはわからない。